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第39回生命医科学セミナー[開催報告]

2017年04月26日

  4月14日(金)の夕方、総合研究棟2階205セミナ—室で奈良先端科学技術大学院大学の石田靖雅先生により「PD-1とがん、そして自己と非自己の識別」と題するお話がありました。

  名古屋大学医学部生の時代から愛知県がんセンターの研究室(高橋利忠先生)に出入りされ、T細胞抗原受容体の発見に凄まじい威力を発揮した「サブトラクション(引き算)」法に魅せられて基礎医学研究領域に興味を持たれた経緯についてから始まり、京都大学の大学院生時代(本庶佑先生)に「自己」と「非自己」の識別の際に決定的な役割を果たす遺伝子を探す中での(1)PD-1の発見、そして(2)がんの免疫療法、さらには(3)PD-1未解決問題の3部構成で非常にわかりやすくお話いただきました。PD-1は何故がんによく効くのか?PD-1抗体で何故(大した副作用もなく)がんが治るのか?そもそも、PD-1の真の生理機能は何なのか?との話の展開は、私達の分野との共同研究を含め、今後の先生の研究成果が楽しみなものであることを示唆したエキサイティングなものでした。

  講演の後には、石田先生に「サブトラクション」法の詳細なプロトコールを提供されたウイルス学分野の柳教授を交えて、中洲の水上公園にオープンした星期菜で会食をしました。

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