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第16回遺伝学談話会での講演(大野みずき)

2015年12月21日

  平成27年12月8日(火)の17:00~19:00に、総合研究棟105室で日本遺伝学会が主催する「第16回遺伝学談話会」が開催され、今回は「多細胞生物の遺伝を支える生殖細胞:発生、変異、エピジェネティクス」をテーマに哺乳類の生殖細胞の形成過程と突然変異制御の研究をされている2名の研究者の一人としてヒトゲノム幹細胞医学分野教授の林克彦先生(「生殖細胞の成り立ちと体外再構築」)とともに、助教の大野みずきが「親から子へ遺伝情報が伝達されるとき、その品質はどのように維持・管理されているか?」のタイトルで講演をしました。多くの学生や研究者の方々が参加し、活発な質疑応答がなされました。

  事前配布した講演要旨:生殖細胞に新たに生じるゲノムの変異は、有性生殖を行う生物にとって進化の原動力であるが、一方で遺伝病や先天異常の原因にもなる。遺伝的変異の発生機構や制御機構には未だ不明な点が多い。たとえば近年、ヒトでは父親の加齢に伴って子供に伝わる突然変異の頻度が上昇することが明らかになった。このことは世代あたりの突然変異頻度には、DNA複製の忠実度だけでなく、年齢や性別などによって変化する様々な因子が関与している事を示している。私はDNA損傷とその修復機構がほ乳類の新規生殖細胞突然変異の頻度やスペクトルに影響を及ぼしていると考えている。我々の実験結果だけでなく最近の知見も含めて紹介したい。

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講演中の大野、聴衆
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オーガナイザーの一柳先生と大野
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